シドニーのサーキュラーキーではハーバーブリッジやオペラハウスなど、シドニーならではの美しい景色を見渡すことができる。
シドニーの夏も少しずつ近づき、薄手のTシャツが欲しくなる頃。
晴れた日で日差しも強く、サングラスは必須だ。

そこでは、The Beatlesの楽曲Here Comes The Sunを歌う一人の男性がいた。

両腕に抱え込まれたアコースティックギターと足元にはキックペダルとタンバリン、音色を変えるエフェクターが並べられていた。
彼の歌声を聞いてたくさんの人が彼の前で立ちどまっていた。
空を見上げながら歌い、遠くにいる人の心までひびくような優しく澄んだ歌声が印象的であった。

あれこれ忙しく考えているうちに起こるのが人生だ
彼が音楽を始めたのは今から20年前の当時10歳のころ、イギリスでピアニストの母親とギタリストの父親の間で生まれた彼は、両親の影響で幼少期からジャズ、クラシック、ディスコなどたくさんの音楽に触れていた。
彼が若いときに父親が家を出ていってしまい、母親は毎日酒を飲み明け暮れるようになってしまった。楽器を弾くことは彼にとって辛いことを忘れさせてくれる一つの逃避であり、救いであったと述べる。
彼が17歳のときには、ほとんどの時間をリバプールのパブや初期のビートルズがよく演奏していたクラブハウスCavern Clubですごしていた。
バンドのサポートの仕事もしており、中には世界的に有名なバンドのサポーターだったという。

演奏中、楽しそうに歌う彼の姿に自然と立ちどまる人が増えていく。
その様子を伺うと、音楽は演奏者の感情や人柄を聴く人に伝えることができるのだろう。
“シドニーは本当に美しくて素晴らしい、この街も人も大好きだよ。でも同時にたくさんのヘロイン中毒者やホームレスがいる現状はとても悲しいね”と彼は答える。
たしか以前に取材した高級ブランドショップが立ち並ぶピットストリートモール周辺では、多くのホームレスが路上でお金に困る姿を見たのが印象的であった。
最後に彼は
“Life is what happens to you while you’re busy making other plans”
(あれこれ忙しく考えているうちに起こるのが人生だ)
という言葉を残してくれた。

Pete Ravenのおすすめ
Here Comes The Sun/The Beatles
ライブ日程と場所
不定期、主にCircular Quay周辺
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